キャンプマットの良し悪しは、テント泊での快適性を大きく左右します。キャンプマットには素材や厚さ、サイズなど様々な種類があり、どれを選んで良いか迷いますよね。この記事では、おすすめのキャンプマットや基本的な選び方について紹介しています。参考になれば幸いです。
キャンプマットの種類や特徴
キャンプマットは、地面の硬さや冷気などを遮断し和らげてくれるアイテム。テント泊で快適にすごすために必須です。そんなキャンプマットには、素材や厚み、保温性など様々な種類があります。
- フォームマット(クローズドセルマット):フォームマット(クローズドセルマット)は、ウレタンなどの発泡素材を使用して作られたマットです。軽量でコンパクト、安価なので初心者にも扱いやすいマットとして人気があります。また、防水性に優れているため、雨の日でも使用することができます。ただし、厚みが足りないため、硬い地面で使用する場合には、快適さに欠けることがあります。
- エアーマット:エアーマットは、空気を注入して膨らませることで使用するマットです。空気がクッションとなり、地面の硬さを和らげるため、快適に眠ることができます。また、軽量かつ収納性に優れているため、持ち運びにも便利です。ただし、エアーマットによっては、パンクしてしまうことがあるため、修理キットが必要です。
- インフレーターマット:インフレーターマットは、フォームマット(クローズドセルマット)にエアーマットの特徴を加えたハイブリッドマットです。マットの中はウレタン素材と空気を含んでおり、使用する前にバルブを開放するだけで、ある程度自動的に空気が入って膨らみます。地面に近い部分はウレタン素材で作られているため、クッション製と保温性に優れているのも特徴です。ただし、自動で膨らませるためには時間がかかるため、使い勝手には注意が必要。
- ダウンマット:ダウンマットは、ダウン(羽毛)を素材に使用したマットで、保温性に優れています。また、軽量で収納性にも優れているため、トレッキングなど長期のキャンプにも適しています。ただし、ダウンは湿気に弱く、雨の日や湿気の多い場所では使用することができません。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
フォームマット(クローズドセルマット) | ・軽量・コンパクトに収納できる・防水性に優れる | ・厚みが足りないため、硬い地面で使うと快適さに欠ける |
エアーマット | ・快適性に優れる・軽量・収納性に優れる | ・パンクしてしまうことがある |
インフレーターマット | ・快適性・保温性に優れる・防水性に優れる・軽量 | ・膨らませるのに時間がかかる・収納性に劣る |
ダウンマット | ・保温性に優れる・軽量・収納性に優れる | ・湿気に弱く、雨の日や湿気の多い場所では使用できない |
キャンプ用マットの機能比較
キャンプ用マットの素材や種類による機能比較です。※一般的な情報なので製品によっては異なります。
- 快適性:エアーマットやインフレーターマットが快適性に優れています。フォームマット(クローズドセルマット)は厚みが足りないため、硬い地面で使用すると快適さに欠けることがあります。
- 保温性:保温性に優れたのは、インフレーターマットやダウンマットです。フォームマット(クローズドセルマット)は保温性には劣るため、寒い地域で使用する場合には、対策が必要です。
- 防水性:フォームマット(クローズドセルマット)が防水性に優れています。エアーマットやインフレーターマットは、水に浸かると内部に水が入ってしまうため、防水性が必要な場合には、対策が必要です。
- 収納性:軽量でコンパクトに収納できるのはエアーマットです。フォームマット(クローズドセルマット)は折り畳めますが縮まない、インフレーターマット、ダウンマットは膨らむために収納性が悪い場合があります。
種類 | 快適性 | 保温性 | 防水性 | 収納性 |
---|---|---|---|---|
エアーマット | 高い | 普通 | 普通 | 高い |
インフレーターマット | 高い | 高い | 普通 | 低め〜普通 |
フォームマット(クローズドセルマット) | 低め | 低め | 高い | 高い |
ダウンマット | 高い | 高い | 低い | 低め〜普通 |
キャンプマットの選び方
自分に合ったキャンプマットを選ぶことが快適な睡眠を確保するために重要。キャンプマットを選ぶポイントについて紹介します
サイズ
キャンプマットのサイズは、体型やテントに合わせて選ぶことが重要。目安ですが、長さは身長よりも10cm程度長いものを選ぶのがおすすめです。これは、足元が寒くなるのを防いだり寝返りをうった場合に頭や足がマットからはみ出ないようにするため。幅も商品によって違います。幅広の物が快適ですが、収納時にスペースをとるのと、大きいぶん高価です。
厚さ
キャンプマットの厚さは、快適性や保温性に影響を与える要素の一つ。ぶ厚い方が快適性や保温性が高くなりますが、その分、軽量・コンパクト性に欠けます。厚さの基準としては2〜3cm程度のものが最低限必要で、この厚さがあれば地面からの凹凸をある程度吸収し、寝心地を確保することができます。また、厚さは季節や気温、寝心地の好みに合わせて選ぶことが大切。例えば、寒い季節や寒冷地での使用は保温性を高めるため、5cm以上の厚さがほしいところ。夏場や暖かい地域では保温性よりもクッション製などの方が大切です。マットによってはオールシーズン使えるものもあるので、最初はそういった物を選ぶのも良いと思います。
断熱性(R値)
キャンプマットの断熱性は一般的にR値(熱抵抗値)という単位が使われます(メーカーによっては記載がない場合もあります)。R値は数値が大きいほど断熱性が高くなります。R値が低い場合、地面からの冷気がマットを通して体に伝わり易くなるので、体感温度が下がってしまいます。一般的にですが、R値が2以下のマットは夏場の使用に適しており、R値が3から4程度のマットは春秋向けです。R値が5以上のマットは冬場に良いです。ちなみに、R値は足し算で増えるので、2枚重ねると、例えばR値4+R値1=R値5となるので、低いR値のマットでも重ねると断熱効果があがります。
素材
前述したようにキャンプマットの素材には、フォームマット(クローズドセルマット)、エアーマット、インフレーターマット、ダウンマットなどがあります。素材によって保温性や快適性が異なり、使用する環境によって適した素材が異なります。フォームマット(クローズドセルマット)は防水性に優れ、エアーマットは快適性に優れ、インフレーターマットは快適性・保温性・防水性に優れ、ダウンマットは保温性に優れています。素材によって耐久性や水に強さも異なるため、使用する環境に合わせて素材を選ぶことが大切です。
価格
キャンプマットの価格は、種類や素材、サイズ、厚さなどによって大きく異なります。価格帯は、数千円から数万円に及び、様々な製品が存在しています。予算内であれば、品質の高いマットを選ぶことがおすすめ。長期間の使用を考えると、安価なものを選んだ場合、すぐに傷んでしまったり、寝心地が悪くて買い替えたくなります。品質の高いマットは、快適性や保温性が高く耐久性も備えているため、結果としてコストパフォーマンスが高い場合もあります。また、重視する要素を優先して選ぶと良いです。例えば、寒い地域での使用を想定する場合には、保温性の高いマットを優先するなど。自分に必要な要素に合わせて選ぶことが重要です。
収納性
キャンプマットの収納性は、持ち運びや車載、家庭での保管など収納のしやすさを左右する重要な要素。当然ですが、軽量・コンパクトなマットは収納性が高く、重い・大きいマットは収納性が低くなります。また、収納方法によっても変わってきます。一般的には、マットを丸めたり、折りたたんだりする方法が多いですが、巻いて収納するタイプのマットもあります。巻いて収納するタイプのマットは、収納袋の形状に合わせて巻くことができるため、収納性が高くなるというメリットがあります。
おすすめキャンプマットを紹介!
キャンププラスS.Iマット(シートゥーサミット)
インフレーター系マットで、厚さ7.3cm、R値4.3でオールシーズン使えるキャンプマット。サイズや形状も色々とあるので、テント内の寝室や体系に合わせて選べます。シングルタイプでは必要ないかもしれませんが、ダブルタイプだとエアーポンプが欲しくなるかもしれません。
キャンパーインフレーターマット(コールマン)
コスパの高いダブルサイズモデル。厚さも5cmあるので快適です。収納袋がエアーポンプになるので、空気を入れるのも簡単なのが良いです。
U.L. コンフォートシステム キャンプパッド38 180(モンベル)
38mmのウレタンフォームを採用したクッション製と保温性を両立したモデル。収納性と機能のバランスが良いモデルで個人的にも使っています。
Zライトソル(サーマレスト)
フォームマット(クローズドセルマット)の代表格がサーマレスト「Zライトソルト」。保温性はそこまで高くないですが、コンパクトに収納でき扱いやすいので使い勝手が良いアイテムです。
ソトネノキワミ (DOD)
インフレータ系マットで、厚さ10cmとかなりクッション性が高いアイテム。S/M/Lサイズの3サイズが用意されているので、テントや車内に合わせたサイズが選べます。厚みのある分、収納サイズは大きめですが快適性は抜群です。
コンフォートエアーマットレス S(コールマン)
エアーマットなので、空気の注入が必要ですが19cmという圧倒的な厚みは、自宅のベッドのような快適さ。シングルサイズとダブルサイズがあるので、二人で使う場合はダブルサイズを1つ購入するとかなりコスパが高いです。ただし、電動のエアポンプは必須です。
キャンプマットの使い方と注意点
キャンプマットは冷気を遮断したり、地面の硬さを軽減してくれるなど、テント泊や車中泊での快適さが格段にアップします。正しい使い方をすればよりよいテント内環境が作れます。
キャンプマットの敷き方
キャンプマットを敷く際には、地面に落ちている石や枯れ枝などを取り除いてから敷きましょう。また、キャンプマットの上にシュラフ(寝袋)を敷く場合は、シュラフの上でズレないようすると快適です。キャンプマットとシュラフの裏側に滑り止めがついている場合もあります。
空気調節の方法
エアーマットやインフレーターマットなど、空気で膨らむタイプのキャンプマットは、適切な硬さに調整するために空気の調節が必要です。マットに必要な空気量は、使用目的や自分の体格によって異なります。一般的には、体重に対して適切な空気量で膨らませることが重要です。膨らませ過ぎると硬くなりすぎ、膨らませ足りないと快適な寝心地を得られないため、適切な空気量を調整する必要があります。
エアーマットの場合、口やエアー注入用の機器で空気を入れることができます。インフレーターマットの場合は、空気が自動で入るため最初に一定量の空気が自動で入った後、膨らみが足りない場合は口や注入用の道具を使い追加で空気を入れるなどの調整が必要になります。マットによっては、空気を調節するためのバルブが付いているものもあります。
- 膨らませる:口などで空気を吹き入れます。硬さを確認しながら空気を加えます。インフレーターマットの場合は、バルブを開けて、空気を入れます。
- 硬さを確認する:膨らませたマットに寝転がって硬さを確認します。体重に合わせて、適切な硬さになるように空気を加えたり、抜いたりします。硬すぎる場合は空気を抜いて柔らかくします。逆に柔らかすぎる場合は空気を加えて硬くします。
エアーマットやインフレーターマットの空気調節の方法は、適切な硬さに調整するために膨らませたマットに寝転がって硬さを確認し、空気を加えたり抜いたりすることが必要です。
メンテナンスについて
キャンプマットを長く使うためには、適切なメンテナンスが必要です。
- 使用後の掃除:表面の汚れを軽く落としておくと良いでしょう。汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めた水で拭き取ります。ただし、強い洗剤や熱湯は素材を傷める場合があるため、注意が必要です。
- 乾燥:使用後はキャンプマットを完全に乾かすことが重要。濡れたまま長時間放置すると、カビや雑菌の繁殖につながります。使用後は、風通しの良い場所で陰干しするなど、しっかりと乾燥して収納するようにしましょう。
- 収納:長期間保管する場合は、湿気を防ぐために乾燥剤を入れることをおすすめします。
- 修理:キャンプマットには穴があいたり、破れたりする場合があります。穴があいた場合は、専用の修理キットを使用して修理することができます。また、自分で修理できない場合は専門店に修理を依頼することもできます。
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