キャンプを始めるにあたって、夜の明かりとしてガスランタンは必須アイテムです。しかし、初心者にとっては、どのガスランタンが適切なのか分からないことも多いでしょう。本記事では、ガスランタンの選び方や、OD缶とCB缶の違い、明るさの目安、マントルの有無について解説していきます。
どう選ぶ?ガスランタンの基本
まず、ガスランタンの選び方の基本は、サイズや重量、燃焼時間、そして燃料の種類を考慮することです。キャンプ場までの移動距離や設営スペースに応じて、適切なサイズや重量のものを選ぶようにしましょう。また、燃焼時間や燃料の種類も、手に入れやすさや取り扱いのしやすさを考慮して選ぶと良いでしょう。
サイズと重量
ガスランタンは、コンパクトなものから大型のものまでさまざまなサイズがあります。キャンプ場までの移動距離や設営スペースを考慮し、持ち運びやすく、設置しやすいサイズと重量を選びましょう。例えば、バックパッキングや車中泊などスペースが限られている場合は、小型で軽量なものが適しています。
燃料の種類
ガスランタンには、OD缶やCB缶などの燃料の種類があります。それぞれ燃焼効率や燃料の入手性、温度による性能の違いがあるため、使用状況や環境に応じて選ぶことが重要です。
燃焼時間
燃焼時間は、使用する燃料量やランタンの構造によって異なります。長時間のキャンプや連泊を行う場合は、燃焼時間が長いものを選ぶと、燃料の補給を減らすことができます。
調節機能
明るさを調節できるガスランタンは、状況に応じて適切な明るさに設定できるため、使い勝手が良いです。また、燃料の流れを調節する機能があると、燃焼効率が向上し、燃料の節約にもつながります。
安全性
ガスランタンは炎を使用するため、安全性も重要な選択基準です。過熱防止機能や、燃料漏れを防止する機能が搭載されているものを選ぶと、安心して使用できます。また、ガスランタンを安定して設置できる台座や、熱で溶けるリスクが低い素材を使用しているものも安全性の面で優れています。
使いやすさ
操作が簡単なガスランタンは、初心者でも扱いやすく、ストレスなくキャンプを楽しむことができます。点火が容易で、燃料の取り付けや交換が簡単なものを選ぶと良いでしょう。また、保守・メンテナンスが容易であることも重要です。
価格
ガスランタンの価格は、ブランドや性能、機能によって幅広く異なります。予算に合わせて選ぶことも大切ですが、安全性や耐久性を犠牲にしないように注意しましょう。また、燃料のコストも考慮に入れることが重要です。
デザイン
機能性だけでなく、デザインもガスランタン選びのポイントです。キャンプ場での雰囲気作りに一役買うデザインや、インテリアとしても楽しめるデザイン性の高いものを選ぶことで、キャンプがさらに楽しくなります。
OD缶とCB缶の違いを理解しよう
OD缶(アウトドア缶)とCB缶(カセットボンベ)は、ガスランタンやストーブで使用されるポータブルな燃料缶ですが、いくつかの違いがあります。以下に、それぞれの特徴と違いを詳しく解説します。
燃料の種類
OD缶は、主にイソブタンとプロパンの混合ガスが充填されています。これに対して、CB缶はブタンガスが主成分です。イソブタンは低温環境での性能が優れており、寒冷地での使用に適しています。ブタンガスは、温暖な環境での使用に向いていますが、低温環境では性能が低下することがあります。※CB缶でもアウトドア専用のモノも売ってます。
寒い時期やエリア、高所などはOD缶がおすすめ。
缶の形状とサイズ
OD缶は円筒形で、ふたを外してネジ式の接続口が露出する構造です。さまざまな容量のものがあり、小型のものから大容量のものまで選べます。一方、CB缶は円柱形で、バルブが缶の中心にあります。CB缶はサイズが一定で容量の選択肢が限られています。
接続方式
OD缶はネジ式の接続口があり、ランタンと簡単に接続できます。また、締め付けることでガス漏れを防止しやすいです。CB缶はバルブを押し込むことで接続します。接続時に注意が必要で、OD缶に比べてガス漏れのリスクが高まることがあります。
入手性と価格
CB缶は、一般的な家庭用燃料缶として広く普及しており入手しやすく価格も比較的安いです。しかし、対応するランタンやストーブの種類が限られている場合があります。OD缶は、アウトドア用品専門店で主に取り扱われており、価格はやや高めですが、対応するランタンやストーブの種類が豊富です。
明るさの目安
ガスランタンの明るさは、ワット(W)やルーメン(lm)という単位で表されます。以下に明るさの目安とそれぞれの用途を示します。
60W〜80W(1000ルーメン相当)
この明るさのガスランタンは、テーブル周りの照明や、料理をする際に適しています。また、数人での会話やカードゲームを楽しむのに十分な明るさです。サブ用のガスランタンとして活用するのに良い明るさです。
100W〜200W(1500~3000ルーメン相当)
100W以上のガスランタンは、広範囲を照らすことができ、大人数でのキャンプやイベントに適しています。また、夜間の作業やアウトドアアクティビティにも使用できます。ただし、ガスランタン1つだけではサイト全域をカバーできないので、2個〜3個程度あると便利です。
マントルの有無でガスランタン選びが変わる
マントルとは、ガスランタンの照明部分に取り付けられた布製の袋状の部品です。ガスが燃焼する際に発生する熱でマントルが白熱し、明るい光を放出します。以下に、マントルに関する詳細な情報を提供します。
素材と機能:
マントルは合成繊維で作られています。燃焼ガスと接触すると、マントルの素材が熱分解され酸化物が生成されます。この酸化物は白熱し明るい光を放射します。マントルは熱効率を高め、燃焼ガスから光を効果的に取り出す役割を果たします。
取り付けと交換:
マントルは、燃焼や経年劣化によって劣化し、交換が必要になります。新しいマントルを取り付ける際は、まず古いマントルを外し、新しいマントルをガスランタンのバーナーに取り付けます。その後、マントルを軽く燃やして形状を整えます(空焼き)。最後にガスを開けて点火し、マントルが白熱するのを確認します。マントル交換は比較的簡単に行えますが、空焼き後のマントルは繊細で壊れやすいので取り扱いに注意が必要です。
マントル不要のガスランタン:
近年では、マントル不要のガスランタンも登場しています。これらのランタンは、マントルを使用しないため取り扱いが簡単で、メンテナンスも容易です。ただし、光の質や明るさは、マントル式ガスランタンに劣ることがあります。
おすすめガスランタン
OD缶タイプ
2500ノーススター LPガスランタン(コールマン)
200W(3000ルーメン)相当のハイパワーなガスランタンが「2500ノーススターLPガスランタン」。定番のメインランタンで明るいので1台あるとキャンプサイトをしっかり照らしてくれるので重宝します。
ギガパワーランタン 天 オート(スノーピーク)
スノーピークの人気ガスランタン「ギガパワーランタン 天 オート」。光量は80W相当ともっと明るいガスランタンは沢山ありますが、非常にコンパクトなサイズなのが魅力的。サブランタンとしてもソロのメインランタンとしても非常に有用です。
CB缶タイプ
SOTO レギュレーターランタン(SOTO)
あまり種類が無いCB缶タイプのガスランタンが、SOTO レギュレーターランタン。SOTOからリリースされている専用CB缶の利用が前提ですが、80W相当の光量があるので十分明るいガスランタン。寒い時期用のCB缶も発売されているので、寒冷時はそれを利用すれば問題なく使うことができます。
フォールディングガスランタン(ユニフレーム)
もう1つCB缶向けガスランタンがユニフレーム「フォールディングガスランタン」。こちらもユニフレームからリリースされている専用CB缶の利用が前提ですが、200W相当と非常に明るいランタン。ホヤ(ガラス部)がボディ内部に収納できるようになっています。
マントル不要タイプ
ルミエールランタン(コールマン)
マントル不要で直接火をつけるタイプのガスランタン。光量は全く期待できないですが、大きなキャンドルのような揺らめく炎が雰囲気抜群でキャンプを楽しくしてくれます。チャッカマンのような柄の長いライターがあると着火がスムーズに行えます。
まとめ
キャンプを楽しむ上で欠かせないガスランタン。初心者にも使いやすく、環境にも優しいこのアイテムは、多くのキャンプ愛好家に支持されています。あなたにぴったりのガスランタンを見つけ、快適なキャンプライフを始めましょう!
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